25日の土曜日のこと


筆者はリアルな世界で、マリオカートを体験することになる。

普通に友達たちとゴルフ行っただけなのに・・・・



――その日は雲が厚い日だった。


りょう・しんちゃん・トシタカとゴルフをしに成田まで行った。


結婚式も終わり、開放感満点だった筆者は基本ハシャギ気味。

※FFで言えば、常にバーサクがかかっていたというステータス


そのため、筆者がゴルフのカートを運転するときは

常にアクセルフルスロットル


※ちなみにゴルフのカートとはこんなもの↓

カート

※背景:南国仕様



このカートの走行性能を筆者は最大限に引き出すべく、

下り坂でも、狭い道でもフルスロットル。


そのため、運転席の隣に座っていたしんちゃんは

「セロ、あぶない!セロ、あぶない!ウワーーーッ!!」

と何度か叫んでいた。


思えば、このしんちゃんの叫び声が、あの事件を暗示していた。


前半7ホール目。

筆者はパーを取った。

いや、取ってしまった、と言うべきか。


もう止まらない。

筆者は完全に有頂天。調子コキマロ。失敬、調子こきまくり。


7ホール目から8ホール目に移動する。


もちろんカートの運転は筆者。

式が終わって、基本テンション高め、しかも、パーを取って、トランス状態の筆者。


道は下り坂。

今までの流れで当然、アクセルはフルスロットル。


下り坂を順調に飛ばす

ブォーーーッン!!!(←カートの最高速をゆうに越えている速度)


下り坂が終わると、そのまま左のヘアピンカーブ。


グィーーーッン!!!(←最高速のまま、コーナーへ突入。)


「あ、やばい。これ曲がれないんじゃないの?」


人は死を感じたとき、全てがスローモーションになるという。

それを体験した。



そのとき、筆者は咄嗟に思った。


「よし!ここは中学時代にマリオカートで鍛えたドリフトだ!」


キキーーーッ!!!


筆者は、咄嗟にブレーキを踏み、ハンドルを左に思いっきり切った


・・・現時はそんなに甘くない。



車体が傾く。


遠心力に負ける。


(ここらへん、超スロー。ゆっくりと景色が傾き、カートが傾き始めるのがわかる)



筆者はみんなにSOSサインを出した。


「ダメダ!カートはもう倒れる!よし、みんな飛び降りろ!」


・・・無理です。バカ言いなさい。


さらに、車体が傾く。


こうなったら、もう後はなすがまま。


「歯ぁ、食いしばれぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」


ガシャーーーッン!!!




イメージ図1↓

横転



イメージ図2

横転2




ゴルフカート、横転


事故です、事故。アクシデンツ。

ゴルフ場にて、交通事故発生。



左に曲がろうとして、遠心力に負けて倒れたので

席の右側にいる人が下敷きになってしまいます。


カートはなぜか外車仕様の左ハンドル。運転手は筆者。

右側の助手席にはしんちゃん。


後部座席、左側にトシタカ。

右側にりょう。



倒れた直後、おれはハンドルにしがみついていたので、

しんちゃんを下敷きにすることなく、

しんちゃんも奇跡的に無傷。


問題は後部座席。


左側に座っていたトシタカ。

カートが倒れそうになって、スローモーションになっている最中

こんなことを思っていたそうである。


「うわー、バカバカバカ。倒れるって。っつーか、このまま倒れたら、

 りょうを下敷きにしてしまう。りょう、すまんー。」



現実、その通りになり、

トシタカはりょうをクッションにしたため、無傷。


あとは、誰だ。

りょうだ。


おれとしんちゃんは半ばパニック状態でりょうを見る。


「りょう、大丈夫か!?」


!!


なんと、りょうが見たことないような形相で苦しんでいるではないか!


「あ、やヴぁい。これは足か手か、カートの下敷きになって、骨折ったに違いない。」


おれもしんちゃんもそう思った。


しかし、奇跡的に、擦り傷は負ったものの、骨には異常がなかった。



その後の筆者の凹みようったらない。


その凹んでる様子を見て、しんちゃんと怪我をしたりょうはこう思っていたらしい。


「セロの凹みっぷり、かわいーなー。ぷぷw」



そりゃそうだろ!友達一人、怪我させちゃったんだから!



もちろん、その後、イジられまくる。

こんなネタをこのメンツが放っておくはずがない。


特にしんちゃん。

ここぞとばかりに

「セロ、怪我したのはりょうだけちゃうで。ほら、ここ。皮剥けてるし!

 いくらもらえるのかな~?」

→右手の中指の皮がちょろっと剥けてるだけ。血も出てない。


「あー、やばいよ。セロ。なんか首がおかしいわ~。首いったかも。

→明らかにとってつけ。ニアリーイコール、当たり屋。



いやー、でもホントに大事に至らなくてよかった


この事故があったにも関わらず、

筆者のゴルフの成績が結構よかったことには、あまり触れないでおこう。